獣医学科

公務員獣医師になって ~大学で得た経験が活きる~

大学生活を振り返ると、日々の勉強や研究室活動の他,空いた時間には部活やサークル、アルバイト等充実した毎日を送っていたと思います。研究室については、大学2年次の解剖学実習で難しい内容を分かりやすく教えてくださった研究室の先輩方に憧れたのがきっかけで解剖学研究室を選びました。研究室に所属してからは、実習と研究の毎日でした。実習では、後輩一人一人に合わせ如何に分かりやすく伝えるかを意識し、自分が憧れていた先輩像に近づけるよう努力しました。就職については、卒業まで支えてくれた家族が住む地元で広く貢献出来る獣医師になりたいと考えたことから、公務員獣医師として宮城県への就職を決めました。

現在、私は宮城県北部家畜保健衛生所(以下、「家保」と呼ぶ)に所属しています。家保の主な業務は、家畜伝染性疾病の発生予防及びまん延防止です。具体的には、法律に基づくヨーネ病や鳥インフルエンザ等の検査、豚熱の予防的ワクチン接種、農家への衛生指導等が挙げられます。また、万が一鳥インフルエンザや豚熱が発生した場合、殺処分や消毒等の防疫作業を最前線で行うのも家保の業務です。私の職場が管轄する地域は、畜産農家数が非常に多いため、毎日のように牛?豚?鶏、時には蜜蜂やめん羊の検査等をしています。畜産農家や関係機関との関わりも多く、家保の防疫業務以外のことを学ぶ機会も非常に多いように感じています。私が公務員獣医師になって重要だと感じたことは、人に物事を伝える能力の重要性です。衛生検査や指導にあたり畜産農家の方々に対し、普段の生活では使わないような獣医学的または公務員的な言葉で説明しても中々理解を得られません。専門的な内容を如何に分かりやすい表現に直して伝えるか、ということを意識することで相手の理解が得られ、協力して頂けていると感じています。研究室在籍時に、実習で培った伝える能力が、今の職場で非常に役立っています。

大学時代の経験は何が役に立つか分かりません。後輩の皆様には、十和田での生活を楽しみながら色々な事にチャレンジし、実りのある学生生活を送って頂きたいと思います。
また、興味がある方は是非公務員獣医師として共に働きましょう。

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