学内広報誌
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コロナ禍を越えて 国際チーム医療演習

「国際チーム医療演習」に参加した多様な海外大学の学生と北里生

複数の医療系学部と3つの大学附属病院を持つ本学では、質の高い医療人を養成するための多職種連携教育の一環として、「チーム医療演習」が実施されています。その国際版である「国際チーム医療演習」は、グローバルな視点を持ち、国内のみならず海外で活躍できる医療人を養成することを目的とした「質の保証を伴った国際的な共同教育プログラム」です。演習は医療に関する学びを深め、各国における価値観や倫理観についても深い理解を得ること、また異なる分野?言語?文化を持つ学生同士が、チームとして演習を行い、卒業後に医療人としてチーム医療を実践していくための知識やスキルを身につけることを目的としています。国内外の様々な地域?情勢における医療?保健衛生に貢献できるような学生を育成し、卒業生を輩出していくためのプログラムとなっています。

2023年3月13日(月)~3月17日(金)に相模原キャンパスで実施され、各学部が学術交流を行っている10大学、23名の海外学生と、北里生35名(薬学部、医学部、看護学部、医療衛生学部)が演習に参加しました。薬学部からは5?4年生の希望者8名と、薬学部が国際学術交流協定を締結し、長年交流を続けているケンタッキー大学薬学部から2名の学生が来日して演習に参加しました。2020年は博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@感染症の世界的な感染拡大により演習の中止、また過去2年間は博狗体育在线_狗博体育直播【官方授权网站】@の演習を余儀なくされましたが、今回、4年ぶりに対面での開催となりました。学生達は8チームに分かれ、各チームには様々な医療職種と海外からの参加者がバランスよく配置されました。各チームには「合併症のある糖尿病」、「後遺症のある脳梗塞」、「肺がん」、「多発性硬化症」の症例が割り振られ、アウトカムと共に医療/ケアプランと各職種が担うべき役割を3日間でディスカッションを行ってまとめ、最終日には発表会を行いました。また学生間で夕食を共にしたり、鎌倉?江ノ島への観光など、文化交流も楽しみました。
参加した学生からは、「英語が得意でなくても参加して良い経験になった。他の国の保険制度など学べて視野が広がった。」「参加してよかった。学年、学部、国を超えて様々な意見を交流する貴重な体験になった。」「まずは挑戦、参加してみると、自分の価値観を変えることができた。」などの声が上がっています。

薬学部の参加学生

薬学教育では、豊かな人間性と医療人としての責任感を有し、薬物療法について実践的な能力を身につけ、医療現場での問題点を解決できる薬剤師を育成することが求められています。国際化が進む現在の社会では、薬剤師もグローバルな視点を持ち、国内のみならず海外からの情報を積極的に収集し人的な交流を行う必要性は、これまで以上に高まっています。国際チーム医療演習は、参加した学生にとって大変貴重な機会となり、薬学部としても今後も継続して参加していきたいと思います。
久保田理恵

薬学部国際学術交流委員会委員長

久保田理恵

臨床薬学教育部門
教授