卒業研究を終えて―植物の水ストレスをどう検知する?―【生物環境科学科】

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「卒業研究を終えて―植物の水ストレスをどう検知する?―」 植物生態学系研究室 黒坂啓吾

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 私は、「植物起源弾性波とノイズ波の判別における最適な機械学習分類器の特定」という研究テーマで卒業論文研究を行いました。近年スマート農業の普及に伴い、農作物の精密な管理が求められています。その中で植物起源弾性波(突発型波形)を検出することで植物の水ストレスを評価する技術の実用化が検討されています。そこで私は、技術の実用化に向けて植物起源弾性波の自動分類精度と処理時間の観点から最適な機械学習分類器を明らかにすることを目的とし、6種の機械学習分類器の評価を行いました。

 卒業発表を行うにあたり、複雑な実験方法をわかりやすく相手に伝えるには、どのようなスライドを用いて説明を行えばよいのかとても苦労しました。しかし、先生方にアドバイスを頂きながら自分なりに考えることで、わかりやすい発表内容にまとまっていたと思っています。

 卒業研究を遂行する上で、一番嬉しかったことは、研究ペアから「ありがとう」と言われることです。どうしても1人で作業を行うことが多く、気持ち的に追い込まれる場面もありましたが、この言葉に助けられる場面が多かったです。

 反対に、一番苦労したことは、プログラミングを授業で本格的に行っていなかったこともあり、1年間どこにおいても新しいことを学ばなければいけないということです。また理解するスピードによって、実験スケジュールを細かく調整する必要があったことにも苦労しました。

 卒論研究は、忙しく大変な作業がたくさんありましたが、作成したソースコードがうまく動いた時には達成感がありました。しかし自身が行った作業や、そこから得られた結果に対する興味や理解、評価が周囲から得られないことに対する不満もありました。いろいろなことがありましたが、卒論研究の全行程においてご指導をいただいた先生方や、相談ごとに乗ってくれた研究室の仲間には感謝しています。ありがとうございました。

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栽培実験

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AE (Acoustic Emission )計測

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作業風景