第500回獣医学科セミナー<特別招聘講演>「デザイナーファージを創る、使う」演者:安藤弘樹 先生(岐阜大学医学系研究科ファージバイオロジクス研究講座 東海国立大学機構One Medicine創薬シーズ開発?育成研究教育拠点 アステラス製薬株式会社Venture Unit Engineered Phage Therapy)

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2024-02-28
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A棟3階 A31講義室

イベントの概要

以下の通り、第500回獣医学科セミナー<特別招聘講演>を開催します。
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第500回獣医学科セミナー<特別招聘講演>
【開催日】 2月28日(水)
【会 場】 A棟3階 A31講義室
【時 間】 17:00~
【演 者】  安藤弘樹 先生(岐阜大学医学系研究科ファージバイオロジクス研究講座 東海国立大学機構One Medicine創薬シーズ開発?育成研究教育拠点 アステラス製薬株式会社Venture Unit Engineered Phage Therapy) ? ?
【タイトル】デザイナーファージを創る、使う
【要 旨】

昨年の世界経済フォーラムにおいて、「デザイナーファージ」が世界の10大新興技術として取り上げられました。なぜ今ファージなの?しかもデザイナーファージ?と思う方も多いかもしれません。ファージは薬剤耐性細菌感染症の治療や細菌叢編集による健康増進などに応用できるのではないかと注目を集めているのです。

私は、このような「ファージセラピー」の社会実装を目指して、機能性や安全性を高めたデザイナーファージを創り出せるプラットフォーム技術の開発に取り組んでいます。これまでに、出芽酵母内でデザイナーファージゲノムを構築し、これを適切な宿主細菌へ導入することで機能的なファージを起動できる第一世代のファージ合成改変プラットフォーム「Yeast Platform」(文献1)を報告しました。本講演では、第二世代となる「Synthetic Engineering Platform」(文献2)についてご紹介します。本プラットフォームは酵母を介さず、in vitroで構築したデザイナーゲノムからファージを起動させることができます。様々なファージファミリーを扱うことができ、より自由な設計と迅速で高効率な起動を可能にしました。本プラットフォームを用いて創出したデザイナーファージとこれらを用いたファージセラピーの可能性、さらにはファージ改変の必要性と未来、課題についてお話しさせていただきます。

文献1 ? ?Engineering modular viral scaffolds for targeted bacterial population editing. Cell Systems, 1(3):187-196, 2015.

文献2 ? ?Synthetic engineering and biological containment of bacteriophages. PNAS, 119(48) e2206739119, 2

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