人間科学教育センター

センター長より

人間科学教育センター長-大石敏広
人間科学教育センター長 大石 敏広
現代社会は、第一に、高度科学技術社会であり、科学技術は私たちの社会に浸透しています。私たちは、科学技術と切っても切れない関係にあると言えます。現代社会は、第二に、グローバル化の著しい社会でもあり、一国の出来事が瞬く間に世界全体に影響を及ぼします。世界は一つにつながっているのです。このような現代社会において、たとえば、環境汚染の問題、生命技術の問題、正義(公平性)の問題、病気流行の問題、等々の社会問題が世界的規模で生じてきています。

これらの社会問題を解決するためには、科学(技術)の専門家と非専門家(一般人)の協働が必要であり、科学(技術)を含めたすべての人間知を総動員して解決策を模索していかなければなりません。人間科学教育センターでは、この視点を重視し、①多様な人間知と思考方法を習得し、利用できる能力、②物事を多面的な視点から見ることができ、価値や考え方の多様性を理解できる能力、③問題点について自分の見解を形成できる能力、④他者と協働して問題を解決していくための双方向的コミュニケーションの能力の向上のための教育(教養教育)を目指しています。

人間科学教育センターは、人文社会科学単位と健康科学単位の2つの単位から構成されており、人文社会科学単位は、人文科学と社会科学の分野に分かれています。それぞれ、多彩な研究活動が行われています。たとえば、次のような研究テーマが探究されています。
[人文科学分野]
「言語の意味とは何か」、「科学技術と社会」、「音楽を通して世界を考える」、「医療における倫理」、「カフカの後期作品の構造分析」、「ベルギーとアイデンティティの多層性」、「ヨーロッパ文学の歴史」。
[社会科学分野]
「グローバル時代の国際法」、「高齢社会における福祉」、「青少年?若者の社会化」、「ロシア帝国における女子職業教育政策」、「読書と言語能力の関係」。
[健康科学単位]
「女性高齢者における身体活動量と骨密度との関係」、「子どもと発育発達」、「筋肉強化と傷害予防」、「野球投手の投じるボールの回転とパフォーマンスの関連」、「運動と眼底血流の関係」。
教育と研究は一体のものです。自らの研究に基づいて講義を設計し、講義における学生からの様々な反応を講義と研究に生かしていかなければなりません。人間科学教育センターでは、教育と研究は相補的関係にあるという理念のもとに教養教育と研究を日々進めています。

人間科学教育センターの構成

人文社会科学単位

人文社会科学単位では、われわれを取り巻く文化的?社会的?言語的環境を学問的考察の対象とするとともに、われわれ自身がよりよく生きていくためにそれらについて深い理解を学生たちに持ってもらうことを教育目標にしています。
  • 健康科学単位

    健康科学は、 学生生活はもとより生涯にわたって心身ともに健康な生活を送るためにはどの様なライフスタイルが望ましいのかを研究する複合領域です。