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RESEARCH

研究室紹介

分子構造学

キーワード:分子および分子集合体の構造と性質 物理化学 量子化学 分光学 

分子や分子集合体の反応?物性を“構造”を鍵に明らかにする
- 種々の分光測定や物性測定と理論計算によるアプローチ -

光が照射されて高いエネルギー状態になった分子や、分子が自発的に集まりつくり上げる分子集合体は、特異的な機能をもつことがあります。当研究室では、分子集合体のモデルとなる分子クラスターの構造や反応、生体関連常磁性金属錯体の電荷移動状態などについて、波長の短い紫外線やX 線、可視光、波長の長い赤外線や近赤外線、さらにマイクロ波など、様々な波長の光で調べています。

研究内容

分子クラスターをモデルとした分子間相互作用の解明

分子の間には水素結合や分散力などの力が働いています。このような分子間に働く力(分子間相互作用)は化学結合よりも弱いですが,それによって分子あるいは分子集合体の構造や反応性が変わることもあるため,化学反応を考える上で非常に重要です。我々の研究室では分子間相互作用を詳細に調べるために,溶液から注目する分子とその周囲の分子を取り出したモデルとなる分子クラスターと呼ばれる少数分子集合体を対象とした研究を進めています。気相分子クラスターは注目する分子と数個から数十個の溶媒分子だけを取り出した化学反応のモデル系とみなすことができます。我々は分子クラスターの状態や構造と反応の関係を明らかにすべく、異なる波長の複数のレーザーを用いた分光測定によって調べています。特に反応や機能に関わる水素結合に着目し、種々の水素結合クラスターの構造に与える温度の影響を明らかにすることを目指した研究を進めています。