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RESEARCH

研究室紹介

疾患プロテオミクスセンター

キーワード:#プロテオミクス #質量分析

目標?理念
1. 血液をはじめとした体液のプロテオーム?ぺプチドーム解析技術の開発と応用
2. ぺプチドーム解析技術の開発と新規生理活性ペプチドの探索
3. オミックス情報と個々のタンパク質?ペプチド分子の機能情報を繋ぐことを目的とした新たな基盤技術の開発と応用
4. 個別疾患のプロテオーム解析
5. 抗体を基盤としたプロテオーム解析技術の開発と応用
6. 疾患診断用抗体?抗原セットの開発及び評価
7. ゼミナール、研究会等の開催
8. センターの目的達成のために必要なその他の事業

研究内容

設立の経緯

 理学部生物物理学研究室では、2000年に文部科学省ミレニアムプロジェクトの特定領域研究「ゲノム医科学」(2000年~2004年)に計画研究班として参加し、本学医学部?大学病院、医療衛生学部、さらには他大学との共同研究で成果をあげ、2005年4月に理学部附属疾患プロテオミクスセンター(理?センター)を設立しました。その後、AKPSプロジェクト研究(2004-2006年度)、経産省?大型予算(2007-2009年度)、文科省?科研費基盤(B)(2007-2008年度)等の支援のもと抗体を基盤としたプロテオーム解析法の開発と応用研究を進めるとともに、JST(2009-2010年度)、科研費基盤(B)(2006-2007年度, 2010-2012年度, 2017-2019年度) 等の支援のもと血清の詳細分析技術ならびに質量分析計の診断応用の技術開発と疾患関連タンパク質?ペプチドの解析研究を進めてきました。こうした成果が認められ、2016年度より文部科学省先端研究基盤共用促進事業(共用プラットフォーム形成支援プログラム)「臨床質量分析共用プラットフォーム」に横浜市立大学、国立がん研究センター研究所とともに参画しました。
 また、継続的にAKPSプロジェクト研究の分担研究者として全学の研究者とのプロテオーム技術を介した共同研究に参加するとともに、2019年度より代表研究者として「血液一滴の可能性を拓く -独自のプロテオーム解析技術を用いた血液を対象とした最先端研究基盤の確立―」を医学部、医療衛生学、感染制御科学府とともに進めています。プロテオーム解析技術は国内有数であり、臨床研究との密接な共同研究をもとに継続的な研究成果をあげています。

研究会の主催

北里疾患プロテオーム研究会は初代センター長?前田忠計先生のご発案により2003年に「疾患プロテオーム研究会」という研究会名で第一回目を開催いたしました。その後、プロテオミクス研究の広がりとともに、様々な類似名称の研究会が開かれるようになりました。そこで、2005年からは研究会の名称を「北里疾患プロテオーム研究会」に変更し、分析技術、生命科学への応用、疾患の治療?診断の実現という様々な切り口から議論し、交流を深める場として継続してまいりました。
1. 開催の目的及び意義
" 全学のプロテオーム研究?タンパク質研究の活性化を目指して "
 2012年度に私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「物理学に基盤を置く疾病治療への新規アプローチ技術の開発」(2012-2014年度,代表者:吉國裕三,理学部物理学科4講座による共同研究)に採択され、2013年2月に最新の高性能質量分析計が理学部附属疾患プロテオミクスセンターに導入されました。この質量分析計と、これ以前に設置されていた高性能質量分析計(医学部,2011年2月設置)、飛行時間型質量分析計(医療衛生学部,H19年設置)を基盤とした、医学部、医療衛生学部、海洋生命学部、獣医学部、北里生命科学研究所、東洋医学総合研究所との学部を越えたプロテオーム?タンパク質研究ネットワークの構築と、それを基盤とした学際的生命科学研究が進んでいます。また、薬学部の生化学教室(質量分析計を設置)とも常に連絡をとっています。本研究会はこうした全学のプロテオーム研究のネットワークを充実させ、分野を越えた生命科学研究について議論する場となっています。また、最近では学外からの参加者も増え、本学におけるプロテオーム研究の進展を学外の研究者に紹介する機会にもなってきています。

2. 国内の疾患プロテオーム研究における本研究会の位置づけ
 本研究会は2009年から、日本プロテオーム学会(JHUPO、会員約800名)の後援を受けて開催しています。また、今まで継続してきたことにより、プロテオーム関連研究をおこなっている国内の研究者に認知されています。国内では数多くのプロテオーム関連研究会が開催されていますが、本研究会はその中でも早くから開催した研究会の一つであり、第1回日本プロテオーム学会年会と同じ年にスタートした数少ない研究会です。このため、北里を代表する研究会の一つとして今後も継続していきたいと考えております。