環境調査

北里研究所からの提言

加齢人口の増加や高度な医療行為の普及に伴って、病院内には生体防御の低下している患者さんが増え続け、院内感染事故の発生は大きな社会問題となっています。従って患者さんが安心して医療行為を受けられる環境を構築することが重要であります。
当センターは、現状を検証しながら、清潔で安全な病院環境の評価基準を作り、平成9年度から3ヶ年計画で厚生科学研究班の一環として、臓器移植実施施設の基準案作成にも取り組んできました。院内感染とその対策の重要性を訴え、医療関連関係者の一人一人の自覚を惹起するとともに、確実な感染対策の啓発を行うことを主眼としております。
医療環境科学センター イラスト1

北里院内環境管理システム

清浄度モニタリング

第1次モニタリング

1.微生物採取方法

床面?器具等の把握等々の指定箇所で拭き取り法にて緑膿菌?黄色ブドウ球菌?メチシリン耐性ブドウ球菌の検索

2.水質検査

手術室等の無菌手洗い水?浴室のシャワー水?透析水等の一般生菌数?大腸菌?レジオネラ?セラチアの検索

第2次モニタリング

1.詳細な微生物汚染の調査

調査ポイント数を増やし拭き取り調査の実施

2.空気環境調査の導入

浮遊粒子数測定?浮遊菌測定?室圧?換気回数

3.清掃用具管理検査

モップ等の微生物調査

4.医療従事者関係調査

手指?白衣?靴裏の微生物調査

定期モニタリング

各種定期検査

清浄度維持のための各種調査