2023.12.01
パソコンやスマートフォンなど情報機器の普及により、毎日たくさんのデータが生まれています。そんな世の中にあふれるデータから、新しい価値を生み出す学問がデータサイエンスです。データサイエンスはあらゆる分野における、未来の問題解決に役立つ“ドリームツール”。理系?文系を問わず必要不可欠な道具であり、あなたの夢を叶える大きな力になるはずです。
薄く?軽く進化し続けるパソコン。分子の構造や動きを解析する計算機シミュレーションを用いて、液晶や有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料などの新素材の開発が進んでいます。未来のパソコンは超薄型で超軽量、自由に曲げたり伸ばしたりできるようになるかもしれません。それは、まるでSFの世界。データサイエンスはものづくりを変え、人々の暮らしをアップデートしていきます。
犬や猫を飼ったことがある人なら、彼らと話してみたいと思ったことが一度はあるのではないでしょうか。現在、表情や仕草、鳴き声などの動物の行動をデータ化して分析する研究が進んでいます。AIによって言語化することにより、近い将来、ペットの気持ちが手に取るように分かる日が来るかもしれません。データサイエンスにより、ペットと人間がより良い関係を築いていけることが期待されます。
生命の設計図は、細胞の中のDNAに書き込まれています。地球上のあらゆる生物の設計図をAIに学習させれば、まったく新しい設計図を作成することができます。CO2を食べて石油を作り出すバクテリアや、プラスチックを食べて環境汚染を防ぐバクテリアなど、データサイエンスで創られた生物が社会問題を解決する時代がやって来るかもしれません。
皮膚に直接使う化粧品の開発には、新薬を開発するのと同じように多くの時間と労力を必要とします。より効率的な開発を行うため、強力なツールになりつつあるのがデータサイエンス。研究者の知見にとらわれない、複雑な分子の構造や動きを解析する手法により、新製品の開発がもっと進んでいくことでしょう。紫外線に弱い肌の人、アレルギーを持つ人など、データサイエンスによって“私のためだけ”の化粧品が生まれる、そんな大きな可能性を秘めています。
※内容は取材時のものです。